こんにちは。いっとくです!
みなさんかの有名な芸術家、岡本太郎についてどんなイメージを持っていますか?
僕的に岡本太郎といえば「芸術は爆発だ」の人。
というイメージでした。それだけ。それ以上でも以下でもない。
岡本太郎は、僕が小さい時に亡くなっている方なので、動いているところは見たことがなかったのですが、なんならガッツ石松の芸術家バージョンくらいの偏見を今まで抱いていました。
そんな僕ですが、友人がすごい食い入るように読んでいるのを見て、めちゃくちゃ気になり、「自分の中に毒を持て」という岡本太郎の本を読んだのですが、、、、
革命的に面白い本でした!!アチィ〜!
芸術家岡本太郎の人生哲学とでもいうべきでしょうか。岡本太郎が現代社会に感じている違和感に対して自分の生き様をぶつけていく、誠に熱き本でございました
「芸術は爆発だ」という言葉は知っていたのですが、あまり深い意味を知ろうと考えたこともなかったので、勝手にこの言葉を勘違いをしていました。
僕が持っていたイメージは、こんな感じ。
芸術はとりあえず破茶滅茶な物を作りやがれ、てやんでい!
いや、どんな職人だよってね。
しかし、岡本太郎のいう芸術とは人間そのものであり、爆発とは激しいものではなく、宇宙に向かって自分をありのまま開いていくという、静かだけど戦いにあふれたものというようなニュアンスらしい。
てっきり江戸の職人みたいなタイプかと思いきや、現代を生きる人間が隠し持っている不満を見抜く繊細さや世の中に疑問を持つ姿勢、そして周囲を気にしてはいけないということで己を貫いていく強さを併せ持った、とんでもない人物だということがわかりました。岡本太郎は。
とにかく熱くドロドロとした情熱を感じる本で、油断すると自分をごまかして生きているとか、幸せで安全な人生だけどなんとなく虚しいとか、そんな風に思うことがある人は、これはすごい刺激になる1冊だと思いました。はっきり言って毒か薬にしかなりません。
あえて辛い選択をするという生き方
岡本太郎は、人生で選択を迫られたときはあえて自分がダメになる方、マイナスの方の道を選ぶという信条を持っています
そんなこといきなり言われても、「え?なぜ?」と思うこと間違いなしだ。
もちろん僕も思いました。
普通、人間なら誰しもが楽して生きたいと思っているはず。
その思いの積み重ねがあってこそ、文明はここまで発達したわけですから。
でもね、自分がダメになる方を選択するというのは、そもそも立っている視点が違うんです。
僕たちは少なくともこの社会で生きていくための教育というのを受けてきました。
そして、その過程で常識というものを刷り込まれています。
「常識的に考えて、それはダメでしょ。」とか「普通わかるよね?」とか、僕らは常識を引き合いに出された瞬間に、妙に納得感を覚えてしまうくらい常識を刷り込まれているというか、もはや常識教という常識を神として崇めた宗教なんじゃないかって気すらしますよね。
そんな常識が神として君臨している社会では、出る杭は打たれるわけです。
もちろん打たれるのは辛い。痛い。
だからこそ自分を守るために「人生をうまくやろう」という考え方を持って生きていることが往々にしてあります。
要は上手に世渡りをしましょうという考えです。
しかし、上手に生きれば生きるほど、本当の自分を殺して、社会の型に当てはめて、精神的には随分楽な人生だけど、本当の自分で生きていないことから虚無感を感じるようになるんじゃないでしょうか。
だからこそ、そんな「うまくやろう」「いい子になろう」にならず自分という物を出していかないといけない。
その方法こそが、自分がダメになる方を選択するということなんです。
ちょっと飛躍しましたね。
ダメになる方を選択するということは、ある意味では社会の常識から外れることでもあります。そしてそれは超過酷です。茨の道。
でもその過酷さの中に身を置いて、心から血を吹き出しながらも前に進んでいる時に本当の自分が見つかって、自分の人生を生きたという実感が得られるというのわけなのです。
辛い選択というのはいつでも新しい挑戦で、ほとんどの場合は失敗するけど、そのような生き方をしている人の方が、自分が開く。
そして、挑戦して失敗する人には次のチャンスがあるけども、挑戦しない人はずっと挑戦しないまま失敗を重ね続ける。
人間社会は合理的な方向に舵をきって発展し続けているけど、本来の人間というのは合理的ではありません。
だから、非合理的で辛い選択をしても、必死に自分と闘って、人間らしく生きないとダメなんじゃないの?経済的な損得勘定だけで、幸せを測るちっぽけな人生で満足できるの?
そんなんだったら、、、ワイらは人間として生きようぜ…!そんな感じのメッセージをひしひしと感じさせてくれる1冊でした。
痺れるぜ、岡本太郎。。。
現代人の生き方や恋愛、ちょっぴり芸術について、自分の過去にも触れながら、誰もが隠し持っているような感情を刺激してくれます。
本書の中で「芸術とは見た人に迫り来る何かがないといけない」みたいな話が出てきます。
この「自分の中に毒を持て」も、その言葉を体現するかのように次々と迫り来るものがありました。
読んでいて熱い気持ちになる人もいるだろうし、不快な感情を持つ人もいるかもしれない。
僕は読んでいてためになるなぁと思ったページは折り曲げて後から見返しやすいようにしているのですが、折りすぎてわけわかんなくなりました。
本当、時間余っている大学生とか会社辞めようか悩んでいる人とか起業しようなんて人はぜひ読んだ方がいいと思ったし、自分も事あるごとに読み返してみようって思いました。
以上、十二指腸潰瘍で入院中のいっとくでした!
おしまい!
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