こんにちは、いっとくです!
これはちょっと新しい昔話。
とある通り沿いに100時間カレーというカレー屋さんができました。
しかし客足は芳しくないようで、あまり繁盛している様子はありませんでした。
一度くらいは行ってみようかな〜なんて思っていたところ、知り合いから「行ったけど家で作るカレーって感じだったよ」というとどめの一言を喰らい、しばらくは行かないという選択を取りました。値段も新卒の僕にはそこそこする額だったのでね!
そんなこんなでこの辺の飲食店は大体行ったと思っていた僕も、1年ほど見送り続けていたある日、ふと思い立って寄ってみることにしたのです。
なんとなくメニューを見て、やっぱり高いな〜なんて思いながら、限定メニュー牛カツカレーを注文し、待つこと10分。
ついに運命の一皿が僕のもとに到着した。
今まで見てきたカレーより、圧倒的に濃い色合い。牛カツのシズル感。そしてちょこんとわさび。
写真ではもうすでにカレーをかけているが、実際はルーは別の小さいカレーポットみたいなやつに入ってくる。かなりアラビアンだ。
見た目は、明らかに家で出てくるカレーのそれではない。明らかに粘りが違うし、とても複雑な香りがする。
もう空腹も我慢の限界を迎えており、待っている間に飲み干してしまったコップを眺めながら、その黒く照りのあるカレーを口に運ぶ。
…
う…うまいではないか…!
…いやちょっとうますぎるなこれは!!
野菜由来と思われる複雑な甘みがスパイスに溶け込んだ濃厚なルーは、これでもかというくらい白いご飯にハマるのである。
牛カツはさておき、このカレーの旨さは尋常ではない!
一体どこのどいつだ!
このカレーを家の家庭と揶揄した大馬鹿者は!
クオリティの味もベクトルも市販のカレールーで作るカレーとはぜんぜん違うではないか!!
噂話は信じちゃいけないよということだろうか、、、なんだか有名な歌でそんなフレーズを聞いたことがある。
そして、そんな僕と100時間煮込んだカレーのファーストコンタクトから始まったこの物語はある日突然終わりを迎える。
今までネックだったであろう値段の高さも、券売機を導入し人件費を削減するという企業努力により、よりお買い求めやすい価格になったのだ!!
多分だけど300円くらい安くなったイメージ。
味を落とさずここまで、値段を下げるなんて、、、頭が上がりません!!
ますます心を掴まれる僕。
もう離さないでくれー!!100時間カレー!!
その数カ月後、気づいたら100時間カレーがあったはずのお店はタピオカの店になっていた。
は??タピオカ??
僕は目を疑った。
耳も疑った。
でも口は疑わずに済んだ。
なぜならそのカレー屋さんがあったはずのお店で買った怪しげな飲み物は、明らかにカレーでなくタピオカだったからだ。
くそっ!くそっ!!くっそぉぉー!!
僕は涙しながらこうつぶやいた。
「…タピオカおいちぃ。」
そしてまた数年の時が流れる。
とあるスーパーにて。
僕はある商品を見つける。
「き、君の名前は!?」
そうやって僕らはまた何度でも巡り合うのである。
ちなみにここからはガチのレトルトカレーの感想だが、まぁまぁだった。
確かに100時間カレーの気配を感じさせるものの、やはり店で食べるものとは雲泥の差があり、それは月とスッポンであり、火を見るより明らかだった。
正直言って、レトルトだなぁという感じが露骨だった(とはいえ100円のレトルトとかと比べるとだいぶおいしい)
それでも少し懐かしさを味あわせてくれる懐かしカレーでした。
ありがとう100時間カレー。
知らない間にだいぶ店舗数が増えて、全国展開しようとしている勢いなので、密かにまた近くにお店ができることを待ち望みます。
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