【書評】読みたいことを、書けばいい。|ROCKで正直な文章論に引き込まれる

読みたいことを、書けばいい。 表紙エッセイ

こんにちは、いっとくです。

自粛が求められる大型連休が訪れたことにより、大型の暇が押し寄せてきています。最高ですね。

普段であれば人におすすめの本を聞いたものの読まないという悪事を繰り返しているのですが、流石に暇すぎたので読みました。

こちらです。

読みたいことを、書けばいい。 表紙
読みたいことを、書けばいい。
著:田中 泰延 出版:ダイヤモンド社

本屋で見かけてちょっと気になってはいたのですが、なんとなく読んでいなかった本。

うっかり後輩におすすめの本を聞いた時に登場してしまったので読んでみました。

なんとも本っぽくないというか、ブログみたいな文体になっていて読むのにエネルギーが一切不要で、書いてある内容も共感できるようなことが多かったですね〜。

ヒトデさんのブログ好きな人とかは好きそうな感じです。

逆に得るものないと本を読む価値ないと思っているタイプにはあんまり刺さらなそうな内容。

僕は今までそれなりの量のブログ記事を書いてきたり、Webライティング的な副業をしたことがあったので、恐らく普通の人よりも文章を書くということに関して自分なりの文章論的なものを持っている方だと思うのですが、まさにその文章論に近しいものがあり、共感できる内容の文章論が展開されていました。

なんというか文章を書くということに関してめちゃくちゃROCKで正直な文章論という感じでした。

中でも共感したのは、終始一貫している「誰かに向けて文章を書くな」という事と「書くことの辛さ」ですね。

スポンサーリンク

誰かではなく自分が面白いと思うものを書く

文章の書き方を学ぼうと思うと必ず出てくるのが、読み手が読みたいと思うものを書けという無茶振り

そんな凄腕のスナイパーみたいなことができる人がいるのだろうか、、、

もしかしたら一握りの人間にはそういう特殊能力が備わっているのかもしれないが、何年もブログを書いて思うのは、結構読まれそうと思って公開した記事に限って全然読まれず、なんとなく書いただけの記事が意外と読まれている経験から狙って読まれる書くのは無理だということ!(少なくとも自分には)

僕のブログでもGoogleアナリティクスを使ってアクセスを集計したりしていますが「え?この記事が読まれるの??」って思うようなデータが蓄積されまくっています。

だからこそ、ターゲットを考えて当てに行くのではなく、自分が一番面白いと思うように書いて、その結果自分と同じような人に自然と刺さっていくというのが一番良質なアウトプットにつながると思っています。

そういった背景から、この本で言っているターゲットを想定しないという話や、人に読んでほしいという気持ちで書くと結局人に読んでもらえない文章が出来上がってしまうというのはかなり共感できる部分でした。

今Googleで検索するといろんなページが出てくると思うのですが、1ページ目のどれを見ても同じ様に見えるときがあります。

書く人全員がテクニックなんか気にしないで自分が読んで面白いとかためになるような文章を書けば、インターネットはメディアとしてもっと面白くなるのにな〜なんて思いながら今日もGoogle検索をするわけです。

文章を書くのは辛い

特にWebライティングをしていた時に強く感じていたのですが、文章を書くというのはそれなりに苦行だと思います。

自分のブログであれば書きたくて書いている内容だし、もうたくさんの人に読まれたいという気持ちもとうの昔に失ってしまったので、テクニックとか一切気にせずに書けます。

だから一切きつい部分はないのですが、どっかのメディアに掲載される興味のないジャンルについての記事を書いている時は本当にきつい

お金も発生するし期限もあるけど、全然やる気が起きなくて結局締め切りギリギリになってから必死こいて書きあげた結果、労力に見合っているのかどうかよくわからない報酬が口座に振り込まれるのです。

本書ではそんな辛さを隠すことなく要所要所に散りばめているところが現実っぽくて良いな〜と感じました。

例えば、

深夜、暗い部屋で腰の痛みに耐えながらキーボードを打って、自分で書いたものに自分で少し笑う、それが「書く人」の生活である

読みたいことを、書けばいい。 位置No701/1662

とか

好きで始めたことなのに、長い文章を書くのは本当に苦しい。腰は痛いし、とにかく眠い。途中で必ず「なぜこんなことをしているのかわからない」という気持ちが湧き上がる。

読みたいことを、書けばいい。 位置No1474/1662

とかです。

もし僕が文章を書いたことのない人間であれば、それでも自分で仕事をもらってPCを1台で仕事をできるという働き方に憧れるな〜ってなっていたかもしれませんが、この辛さは自分だけが感じていたわけではなくて割といろんな人が感じるのかもと思って安心したものです。

そんな書くことの辛さを包み隠さず書いてある部分にも共感を感じ、より信憑性みたいなのが湧き上がってきました。

本書を読んで文章の書き方が変わるということはないと思いますが、読むことによって書くということへの見方は変わりそうだなと思いました。

読んでて面白い本でした〜

以上、いっとくでした!

さいなら

コメント

タイトルとURLをコピーしました