STAP細胞騒動の裏側に迫る|あの日【書評】

あの日 表紙エッセイ

こんにちは、いっとくです!

STAP細胞はありますか?

実際どうかはわかりません。真相は闇の中です。

しかし、この本は一読の価値があると思います。

あの日 表紙
あの日
著:小保方 晴子 出版:講談社
朗読:小保方 晴子

かなりインパクトの強い表紙。一体、どんな気持ちの表情なのだろうか…。

今回Audibleで購入したのですが、珍しく本人による朗読だったのがかなり興味を引きました。

オーディオブックってプロの朗読家の人が読んでいる作品がほとんどなのですが、本人が朗読しているということはよほど本気度が高い本なのでしょう…!

やはりプロの朗読と比較すると、聞き取りづらい感はあって、いつもより再生速度を落として聞いていました。

本の内容は前半は小保方さんの来歴、後半はSTAP細胞騒動の裏側でどのようなことが起きていたのかということが語られています。

来歴の方は生命科学の内容が多く、やっぱり本物の研究者だったんだと圧倒されました。それと同時に小保方さんにとってはこの研究者という職業が天職だったんだろうなぁということを感じます。

そして、後半に関しては人の醜さであったり、メディアスクラムの怖さが全面に出てきます。

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本書で得られる教訓:そこまで知らないことに首を突っ込むのはやめよう。

この本は騒動の主体である小保方さん本人によって書かれたものなので、多かれ少なかれバイアスがかかった内容にはなっていると思います。

それでも、なぜ研究者を目指したかという理由や、研究に夢中になっている描写などは、嘘偽りない内容だったと思います。本当に研究に熱中していて、騒動が起きる前日まではこんなことになろうとは全く思っていなかっただろうと思います。

騒動が起きたの周りの人間の反応や、メディアの対応、何を言っても全く刺さらない絶望感はリアルで、本当にどうしようもないんだろうなという無力感すら感じます。

これを読んで思ったのは、あの時日本中は小保方さんを吊るし上げることで熱狂していたけど、この騒動の顛末を知ると、ここまで批判するようなことなの?と言わざるを得ません。

言ってしまえば、偽装と言うよりもミスに近い感じがします。少なくとも生命科学に対して何も関係ない人が横槍を指すようなものではないと思います。

実際あの騒動が起きている時、僕自身もどんな事件だったのかということは正直全く知りませんでした。別に批判に参加していたわけでもありませんが。

でもきっと批判する側に回っていた人間の中には、何が起きたかをそこまで知らずに批判していた人も一定数いたんじゃないかと思います。実際にその犠牲になっている人が存在していることを考えるとやるせないですねぇ。メディアも反応があるから加速するわけで、メディアを見ている僕たちがあんまり知らないことに対して反射的に反応しないようにしないといけないですよね。

という意味で、本書を読んでメディアスクラムを食らった人がどのようになるのかという痛みを知ることで、直感だけで動いてメディアに踊らされるのはやめようという気持ちになる書籍でした。

以上、いっとくでした!

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