こんにちは、いっとくです。
いや〜、今年の12月も師走でしたね。あっという間に年末です。
気づけばエンジニアとして転職してもう2年も経ったということで、現在3年生です。
中学や高校ならもう卒業するタイミングなのですが、お仕事は割と終わりのない戦いなので、まだまだ続いていくわけですね。
年々自分で出来ることが増えていくことに楽しさを感じる一方で、やっぱり自社サービスの開発とか最高に熱くて楽しそうだな〜なんて思いました。
特にこの本を読んでからは。
内容もためになったし自社の事業を良くするために開発するということの面白さとか情熱みたいなところを感じられる1冊でした!
グループ企業の話だけで本が1冊完成するってすごいなぁ。
かなりの事業を持っているグループなので、これでもきっと取捨選択をしてエピソードを厳選しているのでしょう。
プロダクトを成功に導く様々なパターン
本書の構成としては、テスト駆動開発やプログラマが知るべき97のこと、SQLアンチパターンなどの翻訳を行っている和田卓人さんが、VOYAGE GROUPの各プロダクトに関わっているチームにインタビューをしているというもの。
VOYAGE GROUPという会社は色々な事業ドメインを持っており、本書ではアドテクノロジーのSSPを提供するfluct、アドネットワークとDSPを提供するZucks、ポイントサイトを提供するVOYAGE MARKETING、メディアを提供するVOYAGE Lighthouse Studio、就活支援サービスを提供するサポーターズの話が出てくるのですが、どの事業も乗り越えてきた困難の種類が異なっており、これ1冊を読むことでビジネスとしての開発について複数のヒントを得られる…ような気がする。
もちろん実践の中で考えて色々試さないと身につかないことはわかっているが、それでも引き出しがあるのとないのでは雲泥の差だと思う。
各プロダクトが抱えていた課題はそれぞれ異なるのですが、それでもよく聞く課題のように思えます。
要は技術的負債やレガシーコードとの戦いです。
そんな問題に対して、組織の文化や大規模なリファクタリング、時にはサービスの構成を大幅に変えたり、丸ごと作り変えたりなど色んな手法を用いて解決していくという感じでした。
本書を読んですごくためになったなと思ったのは、どの事業も異なる方法で問題を解決するのですが、その解決策にたどり着くまでにどのような葛藤があったかもわかるため、表面的であれ思考をトレース出来るということと、どの組織もやり方は違えど「とりあえずやってみる」という組織風土に基づいて行動しており、結局手法もそうだけど組織の風土ってめっちゃ大事だな〜と感じさせられたことですね。
上が方針を決めて何でもかんでも許可を取らないと動けないようにしてしまうと、スピード感は出ないし恐る恐る作業するという雰囲気が出来てしまうので、とりあえずはやってみてそれが良さそうだったら本格的に取り入れてみるということの大事さを改めて実感させられます。
絶対にそういうスタイルのほうが働いている側のモチベーションもあがりますよね。
あまりに複雑なレガシーコードとかはいっそのこと新しく書き換えた方が良いのでは?と思うことがあり、それはエンジニアにとって魅力的に見えたりするものですが、その危険性を吟味した上でリファクタリングを選択したECナビの話も面白いです。
「葬り」と呼んでいる不要なコードやテーブルの整理とかめっちゃ楽しそう。笑
事業ドメインの話も興味深いです。
というのも僕はエンジニアになってからほぼ1つの業界しか見てこなかったので、自分が関わったことのないドメインのプロダクトがどんな感じなのかというイメージが全く沸かないんですよね。
そんな中、本書ではfluctとかZucksの提供するアドテクノロジー関係のプロダクトの話は全く知らないことばかりだったので読んでて面白かったです。
以前IT系の会社で営業やってた時にもDSPとかって単語は出てきてたけど、あんまり把握しないままで単語だけ知っているという状態でした。しかし本書を読むことでSSPとかDSPとかアドネットワークがそれぞれどんなもので、どんなシステム構成で何が求められるのかなどを知ることができました。
開発するってなったらめっちゃ難しそ〜って思ったけど。
こういうエンジニア目線で事業の話をしている本ってあんまりなかった気がするので、もうすこしこういう本あったらいいなーって思いました。GoogleとかAppleとかGAFAと呼ばれる企業の本は結構あるけど、それでもここまでエンジニアにスポットライト浴びてる本ってそこまでないんじゃないでしょうか。
ビジネス目線でエンジニアやりたいって人は呼んでおいて間違いない1冊だと思います!
以上、いっとくでした。さいなら!
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