こんにちは。いっとくです!
ここ数日間、Webライティングの副業で締め切りに追われ、ホテルで働きながら1日5000字書く毎日を過ごしていました。
5000字というと大したことないように感じますが、小学生の頃に書いた作文用紙12.5枚分です。そう考えたら結構やばくない??当時は2枚でひいひい言ってたのに。
しかもそれをホテルの仕事の合間を縫って、情報収集しながら書かないといけないので結構しんどいものがあります。
自分のブログなら脳内から文章を排出するだけの作業なのでそこまで辛くないのですが、Webライティングの仕事となると自分の知らないことを書かないといけないわけで、情報収集も含めると3000字の記事を1記事書き上げるのに平気で2、3時間はかかりますね。
そんな作業が辛い僕。
辛くならないようにするためには仕事を減らすか、自分のレベルを上げるしかないなと思って手に取った本がこちらです。
書いて生きていく プロ文章論
(著:上坂 徹 出版:ミシマ社)
考えてみれば、Webライティングの仕事したりブログ書いたりしてるにも関わらず1度もこういう文章に関するノウハウ本みたいなものを読んだことがなかった。
というのも理由があって、自分のオリジナリティが埋もれてしまうんじゃないかと思っていたから。僕のしょうもないオリジナリティを守るためです!
でもやっぱり世の中に公開されている文章の型みたいなものは学んでおくべきだなと思って書いました。
結論からいうとノウハウ本じゃなかった!
でもすごくよかった。
職業としてライターをやっていく上で、その道15年の著者が心がけているプロ精神を学ぶことができる本です。
というかライターじゃなくてもためになる要素は結構あります。そういう人が手にすることがなさそうなのでもったいない。
上坂さんはWebライティングというよりは、本とかの出版物で書いている人なので、インタビューの心得みたいな今の自分とは関係ない内容も多いのですが、学べる部分がたくさんありました。
そんなプロ文章力のなかでも参考になった部分を要約して紹介していこうと思います。
プロ文章論の内容で個人的に刺さったエッセンス
本書は全部で7章に分け、それぞれの状況に合わせた筆者の心得が書かれています。
- その文章は誰が読む?
- 伝わる文章はここが違う
- プロ文章家の心得
- 「話す」より「聞く」のが大事
- プロの取材はこう行う
- 「書く仕事」のキャリア作り
- 職業文章家として生きる
この中で、4章と5章はインタビューをして記事を書くことについての心得や作法だったので今の自分にとってはあまり関係なし。
しかし他の章はどれもためになるものでフンフン言いながら読んでました。フンフン。
ペルソナを考えることによって文章はよくなる
これは主に1章の「その文章は誰が読む」と2章の「伝わる文章はここが違う」に関わる内容です。
プロ文章論の中でペルソナという言葉が出てきているわけではないのですが、いい文章を書くためには誰に向かって書いているのかを明確にする必要がありますよーと。
ペルソナとは読んでいる人の具体的な人物像のこと。よくWebマーケティングで使われる用語ですね。
また、よく読まれるブログを書くためにはペルソナの設定が大事という内容をよく見かけます。
正直僕はまず書きたいことを書いて、それを読みたい人が読んでくれればいいくらいのスタンスだったのであんまり深く考えたことはありませんでした。(ブログに関しては)
しかし、そんな僕でもなぜこれが大事なのかストンと腹落ちさせることができました。
では、なぜペルソナ設定が必要なのか?
それは人は簡単には文章を読んでくれないからです。だって読むのは義務じゃないですから。
だからこそ読み手の興味を引くためには、あらゆるターゲットに薄く刺さる文章ではなくて、2割でもいいから深く刺さる文章を書く必要があります。
そして読み手を意識することによって、文章に必要な要素や言葉選びがはっきり分かるようになるので、文章がより書きやすくなるというメリットもあります。
ペルソナ…
言うのは簡単だけど、実践するとなるとどうしても試行錯誤が必要で難しいですね〜。
相場観が大事
この本を読んでいて一番重要だと思ったのがこの相場観。
ペルソナ設定にも近いものがあるのですが、この相場観を知っているかどうかで文章の質が一気に変わります。
例えば僕の場合、ダンスをやっています。
そしてダンスをやっている人とやっていない人からそれぞれオススメのダンス動画を教えてくれと言われたら、確実に違う動画を紹介すると思います。
これは相手によって相場観が違うから。
ダンスやってない人には派手な技のオンパレードでわかりやすい動画を、経験者にはマニアックな音どりや音ハメが気持ちい動画をすすめるでしょう。
文章もこれと同じで、相場観に合わせて書くことがいい文章に繋がるのでしょう。
誰が読むかを設定して、その相場観を把握していることがいい文章を書く必須条件になるというのは納得の内容でした。
インタビューをする場合もこの相場観を持っていないと的外れな質問をしてしまいクオリティの低いものになってしまうとのこと。
つまり相場観はアウトプットだけでなくインプットにおいても大事になるわけです。
ご縁を大切に
当然のことですが、書くことで食べていくためには書く仕事をしないといけません。
そしてそのためには営業活動よりも自分が何をしているかをざっくりと周りの人に言うことが大事!
周りに知ってもらうことで思わぬところから仕事が舞い込んできます。
これは僕の経験からも共感できる内容でした。
僕は現在Webライティングの仕事を2つほど継続でさせてもらってますが、どちらも紹介です。
去年まではクラウドワークスを使って自分で仕事を取ってきてたのですが、今年に入ってからは自分からは全く動いてません。
たまにSNSでブログの記事をシェアしていたところ、急に友人からライターが不足している会社があるから書いてみない?ということで紹介を受けました。
その案件は記事の作成とシェアでワンセットの内容だったのですが、記事をSNSでシェアしたところ、うちの会社でも今募集してるんだけどやってみない?という形でオファーが。
こうして二つの案件を継続で行えるように。
そして、どちらもクラウドワークスで仕事を探していた時より圧倒的に高単価。
Webライターを始めた時に50記事書いてもらった報酬額と今回の案件2記事の報酬が全く同じでしたw
搾取怖い。
クラウドワークスは未経験でも仕事を見つけることができるというメリットがあるのですが、その代わりかなり予算が低く組まれている案件も多数…
中には待遇がいい案件もあるのですが、そんな状況なのでいい案件は募集がすぐに集まってしまい、採用されないこと多数。
紹介はそんな競争からも逃れることができるのでいいですね。
そして紹介をもらうためには、周りの人に今自分がやっていることを伝える必要があることを痛感。だってこの仕事やってもらいたいなぁってときに何してるかよくわからない人に頼まないでしょ!
つまりご縁ですね。ご縁大事。
もちろん書く記事のクオリティも大事で、そのクオリティを保つことも縁を大事にすることだと思っています。
締め切りもね!締め切りギリギリで仕上げる自分への戒めです。
テクニックもあるよ!
ほぼ心得でしたが、ノウハウを全く学んでいない僕にとっては新発見のテクニックももちろんあります。
というか自分の文章を省みることが少ないので、いい記事が書けたなって時とウンコみたいな記事ができたなって時に何が違うのか自分で把握できていなかった。というか今の自分はこんなもんでしょという理由で自分を納得させてた気すらします。
それを見直す機会になりました。とりあえず以下の項目は要チェック!
- 形容詞を多用しない
- 最低でもひとつは具体例を入れる
- 文章を読んでもらうためには、導入が全て
- 起承転結は小説でもない限り必要ない
- 展開をしっかり考えてから書き始める
- 文章は一晩寝かせる
- 句読点や接続詞の使い方
他にもいろいろありましたが、特に自分に役立ちそうなものだけピックアップ!
形容詞を使わないというのは、例えばすごく寒いを表現するときに、手袋をしても指先が痛くなるほど寒いとか屋根に大きなつららができるほど寒いとか、もっと具体的でイメージが湧くように表現するということです。
これ意識したらすごくいい文章書けそうだなと思ってしまいました。
また書き始める前に展開を考えるというのも大事ですね。
僕の場合、Webライティングの時は、まず見出しだけ考えて構成を作ってから書き始めるのですが、ブログは書き始めてから色々考えてます。
これももっと大事に書けばいいのにね!って感じです。なぜ今まで気づかなかったのか。
だからクオリティ低い文章が出来上がるんだよー!
それを学んだのにこの記事ではまた上から書いているという失態。
反省します。
職業ライター必読!ブロガーも読むといいかも!
そんな感じであんまりうまくまとまってないのですが、仕事でインタビューして記事書いてるような雑誌記者の人とかはかなりためになるので読んで損はしません!たぶん得します!
ブロガーにとっては100%必要ではないけど、結構ためになります。
今回この本を読んでみて今の自分にあってる内容だなぁと思いました。
というのも今まで書き方のノウハウ本を読まなかったのは、自分の個性が文章から消えてしまうのは避けたかったから。
でもこの本はテクニックについて見直す機会は与えてくれるけど、こういう風に書けばオッケーというものではありませんでした。
結果的に個性を殺さずに質の高い文章を書くことに繋げることができそうな良書!
定期的に読み返したくなる本でした。
そんなわけで少しでも何かを書いている人にはオススメです。
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