こんにちは、いっとくです。
久しぶりに出口治明さんの本を読みました。
出口さんの書く本が好きで、今までにも何冊か読んでおり、かなり影響を受けているのですが、今回読んだこちらの本もめちゃくちゃ面白かった!
Kindleで読んで、後で読み返したいところや、刺さった内容にマーカーを引きながら読んでいるのですが、久しぶりにマーカー引きすぎてわけがわからないことになりました。
僕は普段プログラミングを教える仕事をしています。
そろそろ教えるようになって2年ほど経つのですが、振り返ってみると教えるために知らない技術を学ぶことはあっても、教えるという事自体を学んだことがあまりなく、教え方は割と我流になってしまっていました。
我流を極めるのも一つの手かもしれませんが、ここらで自分の中にないエッセンスを取り入れることで、ブレークスルーの材料にしておきたいなということで本書を手に取ったわけです。
著者の出口さんは今はライフネット生命ではなく、立命館アジア太平洋大学(APU)の学長をやっていらっしゃるということで、そこも興味が湧いたポイントの一つでした。
本書で学べること
本書のタイトルは「『教える』ということ」で、タイトル通りですが日本の教育について書かれている部分が多いです。
日本がこれから成長していくためには学校がどのように変わって、どのようなことを教えていけば良いのかという辺りのお話ですね。
しかし、それだけではなく、会社員が後輩に教えたりするということにも通ずる示唆も満載です。
なので、学校の先生や会社員などなどかなり幅広い層にとって良い内容になっていると思います!
ただ、本書の内容をこのブログに全部まとめるのは難しいので、以降はこの本から学んだ教えるという仕事に応用できそうなエッセンスの部分をまとめてみようと思います。
教育の目的
そもそも教育の目的ですが、この目的からブレないというのが何よりも大事だと思います。
本書では教育の真の目的を2つ挙げています。
- 自分の頭で考えいる力を養うこと
- 社会の中で生きるための最低限の知識を与えること
要するに、最低限必要な武器は与えるが、持っている知識でどうにかする人物ではなく、足りない部分を自分の頭で考えられるような人物を輩出するということだと思います。
これはプログラミングを学ぶにしても自走力がめちゃくちゃ大事だと思うのですが、それと共通しています。
プログラミングは知るべきことが広くて深いので、結局の所課題にぶち当たった時にそれを自力で解決できる力が身につかないと何も意味がないんですよね。(マークアップだけやっていればいいとかなら別ですが)
本書では日本の社会で生きていくためには、「国家」、「政府」、「選挙」、「税金」、「社会保障」、「お金」、「情報の真偽の確かめ方」を知る必要があると述べていますが、プログラミングにも同じように必要な基礎はあると思います。
「ネットワーク」、「ハードウェア」、「アルゴリズム」、「アーキテクチャ」、「エラーの解決方法」、「適切なネーミングセンス」、「適切なコミュニケーション」とかそんな感じでしょうか。なんか、もっとありそうな気はしますが。笑
こうやってプログラミングに当てはめてみると、先程あげた2つの教育の目的というのはめちゃくちゃ教育というものの本質をついていると感じます。
常に教わっている側が、ちゃんと考えることができる人間になっているかどうかは意識していきたいですね。
教える側の心構え
先程の目的からブレないというのは当然のこととして、本書からは教育者としての意識についても顧みないとなぁと思わせてくれるような内容がいくつかあります。
教育をする立場というのは、Giveする機会が多い立場なので、本質的に傲慢な考えに陥りやすいポジションだと思うのです。
そんな環境なので自分はちゃんと教えられているという勘違いをしてしまう可能性もあると思うのです。そしてそれは長くやればやるほど陥りやすいように思います。
本書の冒頭で紹介されている言葉はそんな状況への戒めになるのでちょっと引用します。
「古典を読んでわからなければ、自分がアホやと思いなさい。間違っても、大学に残って研究者になろうなんて思ったらあかん。さっさと就職しなさい。一方、現代の本を読んでわからなければ、書いた人間がアホやと思いなさい。そんなものは読むだけ時間のムダです。」
「教える」ということ 日本を救う[尖った人]を増やすには 位置No.12
これは出口さんの恩師の言葉らしいのですが、どういう意味かというと、その本が書かれた時代背景が現代と違うので、それを読み解けないのは単純に読み手の知識が不足しているだけだが、時代が同じなのであれば、それは書き手の実力不足で相手に伝わる書き方ができなかったと捉えるという意味です。
プログラミングに関して言えば、同じ時代とは言え、勉強不足で読み解けないこともありそうな気はしますが、それでも教えててわからないという生徒がいるのであれば、それは教育者側に改善の余地があると考えるというのは結構大事なことのように思います。
そもそも教えるというのは相手にわかってもらうことなので、相手が腹落ちしていなければ教えたことになりません。
相手のレベルに合わせて、解説内容を変えたり足りない知識を補うような内容を付け加えたりと工夫はいくらでもできるので、確かに伝わらない時は教える側の不備なのでしょう。
そういう意識を持っていればどんどん教えることが上達しそうでもありますね。
なのでこれは今後も教えるということを続けるのであれば意識していきたいことですね〜。
ちょっと他にもかなり良くてお伝えしたい内容がありまくるのですが、一旦まとまりきらないので、興味がある人は本書を手にとって読んでみることをおすすめします!
部下がいる会社員や、学校の先生、子供がいる親などかなり色々な人におすすめな内容です!
以上、いっとくでした!さようなら!
コメント