結論:うまい話はないからインデックスファンドを買え|臆病者のための株入門

臆病者のための株入門 表紙教養

オーディブルでは月に1冊、ボーナスタイトルで本がもらえます。

好きな本は選べないとはいえ、そのおかげで自分の感性から外れたところにある本を手にすることができるし、オーディブル1冊がだいたい2000円から3000円くらいすることを考えると、月1500円で1冊もらえるというのはそれなりにお得感があります。

そんなわけで2021年9月のボーナスタイトルのこちらを読みました。

臆病者のための株入門 表紙
臆病者のための株入門
著:橘 玲 出版:文藝春秋

内容は凄くシンプルです。結論としては金融リテラシーを学んで騙されないようにしながら、経済学的にもっとも正しい投資法であるインデックスファンドを買えということです。

久しぶりに橘さんの本を読みましたが、面白いですね〜。言い回しが独特で、個人的には読んでいるだけで少し賢くなったような気持ちになれるので結構好みです。

この本の主張は大きく分けて2つあります。

  1. うまい話なんて転がっていない
  2. インデックスファンドに投資するのが経済学的にもっとも正しい

特にほとんどの章が1のうまい話が転がっていないことを説明してくれる。

思うに金融リテラシーというのは、騙されないようにするための武器なんじゃないかと思う。

絶対に儲かる方法があるのであれば、それは独占されるから自分のもとに降りてくるわけがないし、一発逆転の方法は基本的にはギャンブルでしかないし、株式市場はゼロサムゲームだから、大きく設けた人がいる場合、その背後に沢山の敗者がいるのである。

それなら自分が勝者になれば儲かるわけだが、金融のプロがひしめく中でゲームで勝とうとするのはそこまで簡単なことではない。

そこで、一番経済学的にただしい投資法はなんだろうとなったときに、出てくるのがインデックスファンドへの投資です。

市場はどんどん大きくなっており、市場の縮小版であるインデックスファンドに投資するというのは、実質市場そのものに投資するのと同じになるのです。

本書の内容をまとめると上記のようにものすごく圧縮できてしまうのですが、個人的に面白いと思ったところは、ホリエモンのライブドア事件の説明や、ウォーレン・バフェットなどの伝説的な人物がどんなことをしていたのかをわかり易く解説してくれているところと、その独特な言い回しや見出しのネーミングだと思う。

とくに小見出しが良い。

「平成の花咲じじい」とか「アノマリーを探せ」とか「わからず屋と壊れたテープレコーダー」とか、もはや小説のタイトルなんじゃないかとすら思ってしまいます。

オーディブル版は()が出てくるたびにカッコと読み上げてしまい、それがやや聞きづらいので電子書籍とかで読むのが良さそうな気はします。

儲けるための本というよりも、騙されないためのリテラシーを身につけるための本というスタンスな気はしますが、単純に面白いし読んで損しない内容だと思いました!

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