今年を振り返った結果、年内にあと3冊は本を読もうということになっていたのですが、12月半ばで達成しました。
てことであとは達成率を上げるために4冊目を読了!
今回は久しぶりに小説です。
風立ちぬ
(著:堀 辰雄 出版:ゴマブックス)
風立ちぬといえば、ジブリ映画というイメージですがこちらはジブリの「風立ちぬ」とは別物です。
ジブリ映画の方を見ていないので確信はありませんが。
小説読むのって難し!
戦前の小説なので言葉遣いや使用している漢字や時代背景が今と違うということもあってか、めちゃくちゃ時間かかりました。
Kindleで読み終えるまでの平均時間が1時間32分となってましたが、普通に3時間はかかった気がします。
紙の本にすると60ページくらいのボリュームなのに。
僕は今まで小説は避けて通ってきてたので、読んでてとても新鮮に感じました。
特に一つの情景や心情の描写の長いこと長いこと!
これが一番厄介で、集中して読めば細かい状況を自分の頭の世界で構築していく楽しみがあるのでしょう。
確かにこんな表現をするとこんなにくっきりイメージできるんだ!という発見がたくさんありました。
しかし、集中力にかなりのムラがある僕は長い情景描写を読んでいる間にどんどん他のことを考え始めてしまい、最終的には何も考えずに文字だけ追うという小学生レベルの読書力をしっかりと発揮できました。
ありがとうございます。
風立ちぬの感想
一番思ったのは小説を書く人すげぇ〜ってこと。
風立ちぬは登場人物もかなり少なく、主人公と病気の彼女が山奥のサナトリウムで療養しているシーンをひたすら描いているのです。
サナトリウムなんて単語初めて聞きましたが、昔結核の治療のために山奥に作られた療養所のことだそうです。
事件や事故やハプニングなど、こちらの予想を裏切ることは何も起こらない。
多分推理小説などのサスペンスものが好きな人が読んだら、退屈すぎてすぐYouTube見始めちゃいます。
しかし、主人公や彼女の不安を表現方法がえらく巧みで、他の入院患者や数少ないセリフを駆使してすごく繊細に表現しています。
どう考えてもこういう結末になるという予感しかしなく、読みきった結果そうなりました。
退屈といえば退屈なのですが、読み終えた後に少し寂しいような清々しいような不思議な気持ちになります。
読んでいて予想を裏切られるような展開を考える作家もすごいと思いますが、ここまで心に残るような描写をする作家のすごさを体感。
ここまで表現力あればただ単に通勤して帰宅する普通のサラリーマンの話でも人を引きつけることができそうですね。
かなりのエネルギー使ったので次は軽食みたいな本が読みたい。
そんなわけでトーストみたいな本の情報募集中です。
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