たまには文学でも読んでみようじゃないか|三四郎【書評】

三四郎小説

こんにちは、いっとくです。

今まで読んでいた本のジャンルがちょっと偏っていたので、もっと色々なものを読んでみようということで、普段なら絶対に読まないであろうこちらの本を読んでみました!

三四郎
三四郎
著:夏目 漱石 出版:青空文庫

夏目漱石の三四郎です。そういえば小さい頃は千円札の人物が夏目漱石でしたね。懐かしい。

三四郎といえばお笑い芸人が先に頭の中に浮かぶくらい文学に疎い私ですが、会社の同僚がおすすめしていたのでダウンロード。

教科書に載っているような文学作品を教科書以外で読んだのは初めてかもしれません。

青空文庫という著作権が切れた本などを電子書籍化してくれているボランティア団体の方々のおかげで、なんと無料で読むことができます…!ソフトウェアの世界で言うオープンソースってやつですねぇ。

そんなわけでじっくりと読みふけったわけですが、現代の小説とは違った展開で

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三四郎のあらすじ

この物語を大まかに要約すると、大学進学のために九州から上京した三四郎が、東京で出会った美禰子という女性へ思いを寄せつつ、最後は美禰子が結婚してしまうという流れになります。

結論、片思いで終わるのですが、これがなんとも言えない若い時の不器用な様子をうまく捉えており、きっと誰もが昔感じていたようなことを思い出すような内容になっていると思いました。

簡単に言ってしまうとラブストーリーなわけなのですが、とにかくわかりやすい展開が好きという場合は読んでも面白くないと思います。

だって、このストーリーはとにかく地味なんです。

主人公が地味

まず主人公の三四郎はめっちゃ地味です。この時代に大学進学のため東京に行っている時点で優秀(しかも東大)なのは間違いなのですが、とにかく地味です。

登場人物の中でも一番特徴がないといっても良いでしょう。

一方、周りに出てくるキャラは結構立っています。

美禰子はなんか美人そうだし、野々宮さんはすごい人っぽいし、広田先生は仙人みたいな雰囲気出てるし、与次郎は四畳半神話大系の小津っぽいです。

それゆえに際立つ主人公の地味さ!

でもそんな普通の主人公だからこそ、逆に読む人の感情をくすぐるのではないかと思います。

ここで野々宮さんみたいな将来有望な人が主人公だったらついていけないかも。

ラブストーリーだけど何もしない

間違いなく三四郎が美禰子に思いを寄せるという物語なのですが、告白もしなければデートに誘うなんてことは一切しません。たまたま一緒になる機会が何回かあるくらいです。全然近づきません。月と地球みたいな距離感の保ち方をし、最後は別の人と結婚してしまいます。

ずっと美禰子のことが気になっているような描写はあるのですが、親友の与次郎に言われるまでは、はっきりと好きという単語すら出てきません。

でも世の中では表面化していないだけでこういうことの方が多いんでしょうよ。それだからこそなんとも読んでいてなんとも言えない感覚になるんだと思います。奥ゆかしい日本の文学って感じです。

ということで小説独特のストーリーではなく、感情表現をじんわり楽しむみたいなことができる一冊でした!文学ってすごい硬そうで読みづらそうなイメージでしたが、かなり読みやすい内容になっているかと思います。

多分ですがラ・ラ・ランドとグレイテスト・ショーマンを両方見て、グレイテスト・ショーマンの方が好きという人は楽しめないと思うのですが、ラ・ラ・ランドの方が好きでしたっていう人は楽しめるかと思います!

AmazonでKindle版も出ています。無料ですので興味あれば読んでみてください〜!

以上、いっとくでした!

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