とにかくデータを元に仕組みを改善するグーグルの組織づくりがわかる本|ワーク・ルールズ!

ワーク・ルールズ 表紙ビジネス書

いやー、大ボリュームでした。

何がって、この本が。

ワーク・ルールズ 表紙
ワーク・ルールズ
著:ラズロ・ボック 訳:鬼澤 忍/矢羽野 薫
出版:東洋経済新報社

今年に入ってから会社の採用面接に携わるようになったのですが、その時のオリエンテーションでおすすめされた本です。

とりあえず読むの遅くなったのはすみませんって感じなのですが、とんでもない情報量の本でした。

今回オーディブル版があったので、とりあえずオーディブルにしてみたのですが、まず音声データの総時間が18時間超えの化け物ボリューム。

あまりにもボリュームが多すぎて、さすがにKindle版にしておけばと後悔…

やっぱりこういうボリューム満点の本は気軽にハイライトを残せるKindleの方が振り返りやすいので頭に残る感じがしますね。

内容は面接するってなった時に教えてもらった本だったので、てっきり面接に関するテクニック的な本かと思っていたのですが、Googleが組織をより働きやすく、よりモチベーションを上げるための仕組みを作るために、データを元に様々な検証を繰り返して改善していくという組織づくりに関する本です。

社員のモチベーションを上げて生産性を高めるためにGoogleが行ってきた実験の過程が書かれているので、経営者やマネージャなどの組織をデザインする立場の人であればぜひとも読んでおきたい1冊だと思います。

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最高の職場は性善説に基づいて作られている

これはワーク・ルールズに限らず最近の組織づくりの本であればかなりいろんな本で言及されていますが、外的報酬を使ったアメとムチの組織づくりは、とにかくモノを生産すれば価値を生むことができた時代ならまだしも、今の組織には適していないと言われています。

とはいえアメとムチの設計は現代でもほとんどの会社に適用されているように感じます。

要は社員はしっかりとマネジメントをしていないとサボるだろうという性悪説的な立場に基づいたルールです。見に覚えがありますね〜。

勤怠とか、ノルマとか、本当に必要なのかどうかよくわからないような報告とか、成果に基づいた金銭的なインセンティブとかその辺。

このワーク・ルールズではそんな性悪説をベースにして作られたルールではなく、人は誰しも成長して成果を出して貢献したという気持ちを持っており、そこを汲み取った上で仕組みづくりをするという、性善説をベースにしたGoogleの斬新なルールがたくさん紹介されています。

そしてそれらのルールは直感に基づいて設計されたわけではなく、きちんと効果検証をするための実験を繰り返した結果採用していったルールであるというところがすごい説得力を醸し出しています。

Googleでは挑戦して失敗しても避難されることがない心理的安全性が高い職場を作り、社員に自由を与え、健康を促進することで、より高いレベルの生産性を引き出す職場づくりしています。

そしてその組織づくりは完成することはなく今でも小さな実験を繰り返して改善を繰り返しています。

具体的なルールは本書を読んでもらうとして、やはりいちばん印象的だったのはとことん社員を信頼して大事にしているというところですね。

古臭い言い方をすれば御恩と奉公みたいな感じなのですが、そりゃ自分がよくされたらこっちも成果を出して報いようとするというのが人間ですよねという話です。

僕はダニエル・ピンクのモチベーション3.0という本を読んだ時に、内的モチベーションを高めることが一番の生産を上げることにつながると感じたのですが、それをまさに体現しているかのような組織づくりをしているんだなと感心して読んでいました。

ちなみにモチベーション3.0も面白いのでおすすめです。

繰り返しにはなりますが、経営者やマネージャなど組織づくりをしている方にはぜひとも読んでほしい1冊だったと思います。

まだそういった立場じゃない人も、これを読むことで今の組織のどこに改善の余地があるのか感じられると思うので、将来的に役立ちそうですね。

以上、ワーク・ルールズの書評でした!

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