これからの仕事に求められる右脳の力|ハイコンセプト

ハイコンセプト 表紙ビジネス書

こんにちは、いっとくです!

主にプログラミングを生業にしています!

別に今の仕事に関係なく常々感じていることがあるのですが、社会人になってから仕事が機械やAI、はたまた途上国の低賃金で仕事をこなせる労働者に仕事を奪われるぞーやばいぞーという圧力をずっとかけられ続けているような気がします。

きっと僕が社会人になる前はパソコンを使えないと仕事がなくなると言われていた時代があって、その前には英語が出来ないと仕事がなくなると言われていた時代があって、その圧力は形を変えて脈々と受け継がれてきているんだろうなーなんて思ったりします。

あんまり良い継承じゃないですけどね。いや、でも危険信号を出すのは良いことか…?ちょっとわからんですね。

しかし、いつの時代でも周りの変化に対して適応しようとしなければ仕事がなくなっていくのは自然の摂理であって、じゃあ我々は次にどうすればよいのかというお話です。それは仕事に限らず自然界も同じです。

スマホが出た時ずっとガラケーでいくといっていた人達はどこに言ったのでしょうかね?

さて仕事を奪うのがAIや機械、途上国の人たちなら、彼らが真似しにくいようなところを伸ばすのが一番効果ありそうです。

そんな考え方の指針になる本を読みました!

ハイコンセプト 表紙
ハイコンセプト 「新しいこと」を考え出す人の時代
著:ダニエル・ピンク 訳:大前 研一
出版:三笠書房

ハイコンセプトの概要はこんな感じです。

人間の脳は右脳と左脳の2つがありますが、この2つの脳は実はそれぞれ異なる役割を持っています。

ただ、これまでの情報化社会というのは左脳の機能が非常に重要でした。

効率的にものを発明して豊かな社会を作るために、左脳の論理的な能力が必要だったのです。

そして先進国は人々が豊かに発明をしていましたが、その技術は次第に途上国や機械の役割になっていきます。

簡単なものは、機械や途上国の人々が同じくらいのクオリティのものを低価格で作れるようになり、先進国の人たちはどんどん仕事を奪われていきます。

しかし、社会が豊かになってモノが溢れると、次に人々はモノ自体ではなく、便利で美しく共感できるモノを求めるようになりました。

そこで大事になってくるのが、左脳主導の考え方ではなく、右脳主導の資質です。

具体的には以下の6つの感性がこれからの時代で活躍するために必要になります。

  • 機能だけでなく「デザイン」
  • 議論より「物語」
  • 個別よりも「全体の調和」
  • 論理でなく「共感」
  • まじめだけでなく「遊び心」
  • モノよりも「生きがい」

これらはいずれも右脳が重要な領域を担っている分野です。ただじゃあ右脳だけでいいかというと、そういうわけでもなく、とにかく左脳の能力だけを重要視するのはよろしくないから、もっとバランスが必要取ろうぜというスタンスではあります。

個人的にはこの6つの感性を見た時点で、すでに共感の嵐が巻き起こっているのですが、もう少し詳しく見てみましょう!

機能だけでなく「デザイン」

もう世の中にはたくさんのものが溢れており、生産のコストもどんどん安くなっています。その中で機能だけで勝負しても、より賃金の安い国には価格面で勝てません。

だからこそ重要になるのが、そのデザイン。

考えてみれば当たり前ですが、機能が同じだったらより安いものか気に入ったデザインのものを選ぶと思います。

だったら、自分たちの価値を発揮するのであれば、デザイン面で多くの人に訴えかけるようなものを作るべきですよね。

しかもこういった右脳主導のものはトレースがしにくいため、陳腐化しにくいという特徴があります。

高級ブランドに価値がついているのも、この部分をしっかりと理解し、独自のブランドをデザインしていったことに対する価値なんだろうな〜と思います。

議論より「物語」

人間は、単純な情報よりも物語に紐付いた情報に対して反応するように出来ているそうです。

物語を覚えるのと、それと同じ文字数の無意味な単語を覚えるのだと、明らかに前者のほうが簡単そうなことがそれを証明していると思います。

物を買うにしても、「意味はありませんが、めちゃくちゃかっこいいものを作りました」って言われるより、「故郷にしかない珍しい木の風合いを活かしつつ、こんな思いを込めて形作りました」って言われたほうが、買おうかなって気持ちになりますよね。

昔は情報自体が重要な価値を持っていましたが、どんな情報でも無料で即時に手に入るようになった今では、情報自体よりも物語を使って他人の感情に訴えかけるような感性のほうが重要というわけですね。

これに関しては、手に入れた情報を物語の中で解釈することによって価値を高めるとかそういったことにも繋がりそうですね。

個別よりも「全体の調和」

ここで言う「全体の調和」というのは協調性ということではありません

バラバラになっている断片をつなぎ合わせる力のことです。

これが出来る人というのは言い換えると、「境界を超えられる人」「発明できる人」「比喩を作れる人」ということです。

スティーブ・ジョブズの有名なスピーチで点を作りまくってあとから振り返ってみるとそれが線になっているというものがあったと思いますが、それはまさしくこの能力なのかなと思います。

恐らく、世の中にある情報は思いもよらないとこで結びついて大発明に繋がるので、それをまとめあげる力って大事ですよねってことだと思います。

論理でなく「共感」

これは要するに相手の表情や会話の中で相手の感情を読み取って共感して行動せよという感じです。

決して、SNSでいいねをいっぱい集めたらOKですというお話ではありません。まぁそれも共感力だとは思いますが、ここで言う共感力はマスに対してではなくもっと対面な印象があります。

理由は非常にシンプルで、そうすることで解決する問題も多い上に、この技術はなかなか機械や遠くにいる人に奪われるような性質のものではありません。

定期的にEQ(心の知能指数)を図る企業とかもあると思いますが、そのテストも要はこの共感力の測定であり、やはり注目されてきている分野なのでしょう。

まじめだけでなく「遊び心」

仕事にも笑いを取り入れようぜっていう話です。

ユーモアは全体や文脈の把握が出来ていることで実現できる能力なので、それ自体が右脳にいい影響を及ぼします。

また、笑い自体にもストレスホルモンを減少させる効果はあるし、何より明るい職場というのは多くの場合、人間関係も良好で苦痛が減るはずです。

個人的には仕事中だろうが、特定の大事な場面以外では常に冗談を交えていきたいタイプだし、何なら仕事はいかに面白おかしくやるかが勝負だと思っているので、この感性は常に磨いていきたいなーと思いました。

モノよりも「生きがい」

精神性はすごく大事です。

確かに、今までは生活をするために生きるという時代がほとんどでしたが、文明の発展により豊かになり、貧困で命を落とすような可能性は今までのどの時代よりも少なくなっています。

そんな中で、生きるためにというマインド働いていても心が病むだけなので、自分の出来ることと社会が求めていることを一致させて、そこにやりがいを見出して働き、最終的には生きるためではなく、楽しいから働くという気持ちになったら無敵ですよね。

多分それなら金持ちにならなくても常に幸福でいられると思います。

結局人生は幸福を追求するのが良いと思っているので、この生きがいを求めるというのは非常に大事な部分ですよね。

そんなわけでこれからの時代に必要な6つの感性について触れましたが、それに対する裏付けのデータや、それらの感性をトレーニングするために必要なことが事細かに書いているのがこの「ハイコンセプト」という書籍です。

以前同じ著者の「モチベーション3.0」を読み、革命的にいい本だと思っていたのですが、今回も具体的にどんな能力をなぜ身につける必要があるのか納得させられる良書だったなぁ。

とりあえず、もっとデザインとか芸術面も頑張ろうと思うのでした。

以上です!さようなら!

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