どうも、いっとくです!
寝正月もいいですが、家で読書も最高!
つっても読んだのは12月だけど!
本当は12月のうちにアウトプットしようと思っていたのですが、予想外に忙しくなってしまい何もできなかったので、年またぎでアウトプット。
今回読んだ本はこちらです!
メタ思考トレーニングという本です。
僕は基本BOOK OFFで安い本ばかり買って読んでいるのですが、今回は久しぶりに本屋で新品を書いました。やっぱり新品の方がテンション上がるし、価値を提供してくれた著者のお財布にも還元できていいですね!
さてさて、ところでメタとはなんぞやっていう話。
プログラミングをやっているとメタという言葉を見かけることがたま〜にあるのですが、いまいち言葉のイメージが湧かないまま読んだり使ったりしていました。
ということでメタの意味を調べてみると、「高次の〜」とかそんな意味です。
よくメタ発言やメタ推理といった別の単語と組み合わせて使われたりします。
メタ推理がドラマや映画の結末を再生時間から推理することを指すことから、本来の次元よりも上のレイヤーのことをメタというらしい。
つまり本書のタイトルにもなっているメタ思考というのは、一つ上のレイヤーから物事を見つめる思考のことをいうというわけです。
そんなメタ思考を手に入れるための、知識の解説やトレーニングとなる問題が掲載されているのが本書でございます。ビジネスマンには必読の内容だと思う!
他の本を買ったついでに新書も1冊かっちゃおくらいの軽い気持ちで手にした本でしたが、予想外にいい内容だったので、学びになった部分とかをアウトプットしていこうと思います!
僕たちは思っているより無知
古代ギリシャを生きたソクラテスは、千恵者と思われる人物を尋ねまくった結果、「何も知らんのに自分は知ってると思い込んでる奴ばっかやな。でもワイは何も知らんことを自覚しとる。その分だけワイはわずかに賢い。」と思ったそうな。
俗にいう「無知の知」という有名な考えです。
無知の知という言葉はあまりに有名なので、知っている人は多いと思うのですが、これを実践するのはめちゃくちゃ難しいですよね。
人は誰しも自分の事を特別視してしまうという考え方の癖を持っています。
だから、自分の目で見たもの以外を信じるのには抵抗があるのですが、自分の目で見たものに関してはそれが絶対正しいと信じ込んでしまいます。錯覚や勘違いの存在を知っているのにも関わらずです。
僕もこの前、渋谷にそびえ立っていたビルの話になった時に盛大に勘違いしていたことに気づきました(渋谷スクランブルスクエアとフクラスが同じビルかと思っていた)。毎日渋谷に出勤していたことが勘違いに拍車をかけました。
この辺の行動心理学については、本書よりもファスト&スローという本で、めちゃくちゃ詳しく書かれているので、興味のある人はそちらを読んでみてください。
そしてメタ思考を実践するためには、このような考え方の癖を持っていることを認識しないといけません。
なぜならメタ思考というのは、自分の視点を一つあげて思考することによって、今まで自分で気づいていなかった事実にも気づくようになるための思考法です。
なので、そもそも自分でも気づいていないことがいっぱいあるということに気づかないとメタ思考は始まらないのです。
これを実践するためには日常で自分の勘違いに気づいた時に盛大に反省し、次はもっと自分のことを疑おうとする訓練が必要な気がしますが、とにかく第一歩として自分の無知に気づくことが大事。
気づいて改善するのも難しいけど、気づくことすらできないことも多々ありますよね。
そしてこの無知の知に気づいた後に実践するべき思考法が、「 Why型思考」と「アナロジー思考」
メタ思考を鍛えるためのキーワードになる考え方です。
Why型思考とアナロジー思考
メタ思考を実践するために必要な考え方が、この「Why型思考」と「アナロジー思考」です。
それぞれどんな思考法でなぜ有効なのかを解説しようと思います。
Why型思考は社会人に必須のスキル
まずはWhy型思考から解説していこうと思います!
もう名前から想像つくと思うのですが、ある事柄に対して「なぜ?」と問い続ける思考のことです。
例として上司から「競合のA社について調べてきてくれ」と言われたケースを想定してみましょう。
何も考えずにそのまま実践すると、財務の状況や商品情報など手広く情報を集めてまとめることになると思います。
しかし、それは効率が悪いし、集まる情報も薄い割にノイズが多くなります。
そこで、「なぜそれが必要なのか?」ということを意識して情報を集めると、結果は全然違うものになります。
なぜなら上司には必ず何か別の目的があって調べさせているわけなので、それさえはっきりさせれば情報収集にかかる時間も短縮できるし、情報の質や密度がグッと上がることは間違いないでしょう。
上位目的はその指示を出した人に聞くのが一番でしょう。どうしてもそれが叶わない場合は自分で想像しましょう。
この上位目的を探るということは、メタ思考の根本となります。見えていない部分の目的を探るところがメタいですね。
このWhy型思考はメタ思考の根本となると同時に、社会人にとって必須のスキルだと思うんですよ。
僕は以前営業マンとして働いていましたが、上司からよく「お客さんが出すノーには必ず裏に本当の理由があるから、それを引き出せ」と言われたものです。
特に、金額が理由でNGだった時は、必ず別の理由があるものです。
だからこそ、じゃあ値下げをすれば買ってくれるのかを問い詰め、本当に買わない理由を探しましょう。
それを引き出すのに必要なのが、このWhy型思考だなと思いました。なぜ買わないのか?ではその条件を買えば買うのか?を問い詰め続けるのもWhy型思考の一種でしょう。
営業が値段で断られたから値引きをしたり、人事が待遇がネックだったから提示する金額をあげて人を雇うなど、数字に頼った解決方法というのは、もっと上位にあるレイヤーのことを考えずに出した答えであることが多いのです。
数字に頼った解決方法というのは、わかりやすい方法である反面、思考停止した人でもできます。そういう意味で思考停止した解決方法なのです。なんとも皮肉ですね。
もちろん本当に数字がネックになっているケースもないわけではありませんが、その結論にたどり着く前にWhy型思考でなぜそうなっているのか問い詰める癖をつけるようにしましょう。
アナロジー思考で上手に真似る
メタ思考のためのもう一つのキーワードが「アナロジー思考」
こちらはWhy型思考と比べて、ちょっと名前からイメージが湧きづらいですね〜
まずアナロジーという言葉について。これは日本語で「類推」という意味の単語です。
日本語にしても少し難しいですなぁ…
簡単にいうと、本質を真似ることです。
例えば、別の業界で成功した例を自分の業界に置き換えて実践する時にアナロジー思考が輝きます。
通常、真似をするとパクリになってしまいます。
しかしアナロジーを使って真似した場合、それはパクリという次元ではなくなるのです。
なぜならアナロジー思考というのは、一度物事を抽象化したのち、別の物事にフィットするように具体化して真似しているからです。
この抽象化する部分を飛ばして、具体的に真似するとパクリになります。
個人的に、アナロジーについてわかりやすいなと思った例が「マジックテープ」
あのバリバリしながら貼って剥がしてができる便利商品です。
あれはオナモミという植物の種子が服にくっついてしまうことから、構造を同じようにして貼ったり剥がしたりができるようにした商品です。
でも、あれを見てオナモミのパクリだ!と思う人はいないでしょう。
それは全然違う世界から本質部分だけを抽象化して、応用しているからなのです。
抽象化するというのは、要するに物事の本質を見つけるということです。
それは一歩引いたところから物事の本質を見つけるという点で、メタ思考に繋がってくるのですね。
世の中に多種多様なサービスが存在している今、起業家やアントレプレナーにとって、このアナロジー思考はめちゃくちゃ大事ですよね。
というかどこの企業も目新しいサービスを生み出したがっている今、全ビジネスマンに求められている能力かもしれません。
でも無から有を生み出すというのはやろうと思ってできるような簡単なことではありません。時には運すら必要です。
だからこそ、このアナロジー思考を使って抽象化してからうまく真似することが重要なのです。
せっかく新サービスを出しても、抽象化できずにただのパクリになってしまったら勿体無いし、非難されてムカつきますからね。
思考停止しているいい奴と、考える嫌な奴
さて、なんとなくメタ思考について見えてきたでしょうか?
ここまでの内容をまとめると、「無知であることを自覚して、上位目的を探り、上手に本質を見つける能力」がメタ思考には必要だということがわかってきました。
そして、このメタ思考ができるやつというのはめっちゃ嫌な奴なんです。
想像してみましょう。
何を言っても疑ってくる奴のことを。
指示を出す度に「なぜですか?」と聞き返してくる奴のことを。
普通にウザいですよね。笑
なので、メタ思考を発揮すればするほど周りからは煙たがられます。
素直な性格の真逆を行くことになります。
だけどもこのメタ思考が煙たがられるという事実はすごく突き刺さる内容でした。
本の影響なのか、最近はいい子であろうとする行動や思考に対して嫌気がさしてきたんですよね。日本的な思考とでも言いましょうか。
多分日本社会はメタ思考的な言動がタブーとされている風潮が強いと思うんですが、このメタ思考を実践するっていうのは周りから嫌がられようとも自分に素直に生きることに繋がると思うんですよね。
社会全体が発展している時代においては素直で従順で組織に好かれるやり方が良かったのかもしれないけど、これからの社会では確実にメタ思考ができてしっかり思考できている人ほどのし上がれると思う。
考えるのは疲れる行為だけど、そうやって自分のコンフォートゾーンから飛び出して、ガンガン成長するのが大事なんじゃないかとつくづく思うんです。
何か意見が対立した時は、まず自分の無知を疑って、なぜそうなるかを考え、物事の抽象的な部分を見つめる力をつけて、しっかり考えられる生意気な人材になりたいな〜と本書を読んで思いました。
そういう意味でメタ思考は辛いけど、自分の人生を生きている実感を感じるための思考法でもあるのかな〜。
読みやすいながらもビジネスマンに必要なエッセンスが詰まっている一冊でした!
ということで思考停止したいい奴よりも思考し続ける嫌な奴を目指して頑張っていこうと思います!
岡本太郎の本と併せて読むと、自分考える大事さを強く実感できるのでこちらもおすすめです。
以上、いっとくでした。おしまい!
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