小説「何者」が面白すぎたので、読み終えてすぐ映画を見た

何者 表紙小説

日本のみなさん、こんにちは。いっとくです!

つい最近のことですが、苫米地英人さんの本の影響で、小説をたくさん読もうと密かに決心していました。

どうやら、小説が一番脳にいいらしいので!

そろそろビジネス書にも飽きてきていたので、タイミングがドンピシャすぎて非常に震えております…!

そんなわけで何読もうかなぁ。未来授業というPodcast番組で、作家の朝井リョウさんがすごく心に突き刺さることを言っていたので、代表作である「桐島、部活やめるってよ」と「何者」を購入したものの、部屋の隅に積んだままだったなぁ。

って事で家にあった「何者」読みました!

何者 表紙
何者
著:朝井 リョウ 出版:新潮文庫

桐島、部活やめるってよも方もすごく面白かったのですが、何者も相当でした。

相当面白い!

僕は小説をそこまで読むタイプではありませんが、この展開は初体験すぎてしびれました。

しびれすぎたし、映画がAmazonPrimeビデオにもあったので、すぐさま映画も見ちゃいました。

もう急激にファンになってしまったので、これだけは言わせてください…!

…小説だけでよかったーーー!!!

というわけでなるべくネタバレは控えようとは思ってはいるものの、そんなに最新作というわけでもないので、そこまで敏感にならずに、むしろボロボロとネタバレするくらいのフィーリングで「何者」について熱弁していこうと思う。

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朝井ワールド炸裂!平成生まれの心に突き刺さる表現!

ちょっと前に読んだ「桐島、部活やめるってよ」もそうでしたが、朝井リョウさんは平成生まれの心にすごく突き刺さる文章を書くのが得意なんでしょう。

読んでいるとどんどん共感の渦に巻き込まれていきます。

何者は就活をする大学生たちにスポットライトをあててストーリーが進行していくわけだが、読めば読むほどに「あ〜、就活の時絶対こういうタイプいるよね〜!」と言った感じで、あるあるラッシュですよ。

正直途中まではストーリーも割と波風立たずにちょっとギクシャクしながら就活が進んでいくだけなのですが、就活あるあるを楽しむためだけに読み進めることができます。

そんな感じであるあるネタを娯楽として消費しながらも、この本が持っているあるある戦闘力がズバ抜けて高いので、読んでて楽しいみたいな感覚になります。

しかし、物語が終盤に差し掛かった時に、今まで少しずつギクシャクしていた空気感が形になって、それぞれのバックグラウンドが暴かれ、本音がぶつかり合い、嵐のように状況が変わるのですが、その臨場感こそがこの小説の醍醐味!

最後の4分の1は、次々と露わになる登場人物の本音と、意外すぎる答え合わせラッシュの臨場感がすごすぎて、ページをめくる手が止まらなくなります…

ちょうどこの部分は会社の昼休みで読んでいたのですが、面白すぎて早く次が読みたすぎて、午後の仕事中はずーーーっっっと何者のことを考えて仕事してましたからね。仕事しろよって感じなのですが、もう仕事しながらもページをめくりたい!めくりたいよー!!止まらない欲望、止まる仕事。みたいな感じで本当大変でした。

という感じなので、後半に差し掛かったら家でゆっくりする時間を作って読み進めることを推奨します。

ざっくりと「何者」の魅力を伝えるとすれば、「共感できすぎる就活生あるある」と「最後の答え合わせで感じる絶妙なカタルシス」でしょう。

特に今30前後の年齢で、サラリーマンやってますって人は楽しめること間違い無いでしょう。

楽しい小説って感じではないですけど。スッキリ終わる感じでは無いですけど。

なぜ映画よりも小説の方が面白いのか

何回も言うけど「何者」すごくよかった。

でも、すごくよかったからこそ僕は是非とも小説で読んで欲しいと思う!

映画だけ見たという友人がかなり面白かったと言っていたので、映画だけでも楽しめるでしょうけど、小説を読むとより没入感があります。

というのも、佐藤健さんが演じる本作の主人公である拓人視点で物語が進んでいくのですが、小説と映画で大きく違うことがあります。

それは拓人の心の声の有無!

小説版では、就活という状況と登場人物に対する拓人の心の中の反応が絶妙に共感できたりするのですが、映画ではその心の声が全てカットされて、演技で表現しようとしているではありませんか!

いや確かに心の声めっちゃ多いからそうするしか無いけど、一つも言語化しない。

小説では登場人物の発言とその発言がしっくりくるためのバックグラウンドがわかるのですが、映画では演技からその背景の説明が無いため、汲み取れなかった瞬間に、どの登場人物もちょっとイタイ奴になってしまうというやや恐ろしい仕様になっているんです。

なので、小説を読むのと読まないのではそれぞれのキャラに対する印象が大きく変わってくるんじゃないかと思います。

それが小説の方が面白いと感じる理由の一つ。

そして、もう一つ小説の方が面白いと思った理由が、原作のページ数が結構多いため、映画の尺に合わせるためにシーンがカットされているから!

もちろん大枠はしっかり把握できるし、そこまで不足は無いのですが、個人的に最後の就活仲間からの言葉のシーンはカットしないで欲しかったかもしれない。

最後の就活仲間の言葉と拓人の心の中のやりとりは、テンポもよくて、緊張感もあり、最後その言葉によって変わり始めた拓人を垣間見ることによって、絶妙な余韻が残ります。

それが映画では、就活仲間の言葉が半分くらいカットされたため、主人公に刺さる言葉を残したキーマンじゃなくて、ただただ主人公にボロクソ感情をぶつけるヒステリーな女になってしまったよ!りかさぁぁぁーん!??

ということで、小説が面白すぎて、すぐに映画を見たらちょっとがっかりしたのですが、抜群に面白い作品だったので、是非読んだ方がいいと思う。

特に今30前後のサラリーマン!就活あるあると、この絶妙な空気感を楽しもうぜ!

以上、何者の感想でしたー!

おしまい。

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