マインドフルネスを日常に取り入れる教科書|頭を「からっぽ」にするレッスン【書評】

頭を「からっぽ」にするレッスン 表紙ビジネス書

…いっとくです。今、瞑想してます。

たまに禅の本を読んだりする程度には瞑想やマインドフルネス等のジャンルに興味があるのですが、今回コチラの本を読んだ影響で実際に日々の生活にマインドフルネスを取り入れてみようと思い立ちました。

頭を「からっぽ」にするレッスン 表紙
頭を「からっぽ」にするレッスン 10分間瞑想でマインドフルに生きる
著:アンディ・プディコム 訳:満園 真木 出版:辰巳出版

いやー、絶妙な表紙ですね。きっとこの表紙の男の子は本当に頭がからっぽになってるんだろうなぁという念を抱かせてくれます。

帯にもある通り、ビル・ゲイツが選んだという売り文句に、あのゲイツさんが選んだのであればぜひ読んでみようじゃないかという気持ちで購入。

…めっちゃ良かった!

瞑想やマインドフルネスの解説がわかりやすく、読みやすいはもちろんなのですが、個人的に一番刺さったのは導入部分のこのセリフ。

彼らはただ、もっと生きやすくなるための方法を、仕事や私生活で自分自身の心が抱えるストレスへの対処方法を見つけたかったのです。子供のころのような解放感を取り戻し、生きていることのすばらしさを感じたかったのです。悟りをひらきたかったわけでも、セラピーを求めていたわけでもありません。

頭を「からっぽ」にするレッスン 位置No.172

本書の冒頭は、仏僧だった著者が真夜中に僧院の壁をよじ登って逃亡しているところから始まります。

学生時代に辛い出来事に対面して、頭の中の考えが止まらなくなり、仏僧になることを決意した筆者だが、ついに気づいてしまったらしい。

悟りをひらきたいんじゃない。普段の生活にマインドフルネスを取り入れてよりよい生き方がしたいんだと。

もうこのポジションが最高ですね!

僕も悟りたいんじゃないんです。よりよい体験を取り入れたいだけなんです。

ということでこの冒頭から一気に引き込まれます。

本書の良いところはわかりやすいところと、単純に文章が面白くスラスラ読み進められてしまうところですね。もちろん扱うテーマが良いのはもちろんですが。

そんなわけで、瞑想やマインドフルネスを取り入れるメリットについてみていきましょう。

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瞑想とマインドフルネスの違い

まずはじめに両者の違いですが、本書では瞑想とマインドフルネスは区別して使われています。

僕はこれを読むまで瞑想が日本語でマインドフルネスが英語という感じだと思っていました。

瞑想はそのために時間を取って座り、何もせずにただ今に集中すること。いわば心のトレーニングです。

マインドフルネスは、今ここに集中することです。

ちょっとこれだけだとわかりにくいので例を出すと、食事をしながらテレビを見ることや、歩きながら別のことを考えることがあると思いますが、ちゃんと食事に集中して、味や匂い、口にふれる感じ、飲み込むときの感覚など今やっていることに集中して生きることがマインドフルネスという感じです。

瞑想・マインドフルネスのメリット

まずなによりも心が落ち着きます。

心のトレーニングなので、心に関することなら何でもメリットがあるのですが、個人的には感情をコントロールできるようになるというのがメリットとして大きいのではと思います。

例えば生活していると突発的に怒りを感じることや、悲しいと感じるということが起きたりしますが、それは世の中に怒りというものが生まれたのではなく、事象に対して自分の心が反応しているだけなのです。

要するに自分が生み出しているものなので、コントロールすることができるのです。

マインドフルネスは常に感覚を意識して、自分の感覚すら客観的に捉えようとするので、こういった感情に翻弄されにくくなります。

また、やってみるとわかりますが、今に集中するというのは時間を有効活用したい人にとってはもどかしい感じもするのですが、こんなに今やっていることに集中できていないんだと気づくことができます。意識できるポイントが多すぎてビビります。

おそらく物事のパフォーマンスを上げるためにはある程度の集中力が必要になると思うのですが、マインドフルネスには集中力を上げる効果もありそう。

瞑想の誤解

瞑想にはいくつか誤解を生みがちなポイントがあります。

1. 瞑想は異なる人間になるためのものではなく、気づくためのもの

瞑想をすることによって別人になれるわけではありません。

ただ自分が感じていることに敏感になるのです。

しかし、無意識で生まれてきたものに踊らされるのと、それをちゃんと知覚するのでは話がぜんぜん違います。

まずは知覚しないとコントロールできません。

2. 瞑想は感情を殺して無にするわけではない

瞑想は心を空っぽにすることです。

しかし、それは感情とか思考を完全に殺して無にするわけではありません。それもはや人間として大切なものを失った超人じゃん。

人の考えというのは勝手に湧き出てくるので、それを止めようと抗うと逆効果です。

なので、生まれてしまった考えは自分の中に受け入れて今に集中することで、瞑想していくというわけですね。

マインドフルネスの入門はこの1冊で十分

本書は面白くて読みやすいです。そして読むとすぐに実践したくなります。

瞑想やマインドフルネスの方法も明確で具体的なので実践しやすく、多くの人が陥ってしまいがちな誤解をしっかりと解消するような構成になっています。

イメージしやすいようにたとえ話も多いので、めちゃくちゃわかりやすい。(何個かよくわからず何度か読み返したたとえ話もありましたが)

仏僧になりたいわけではないが生活にマインドフルネスを取り入れて穏やかな生き方を手にしたいとか、集中力を高めて仕事や運動のパフォーマンスを上げたいという人はこの1冊を読むと十分にメリットを享受できるのではないかと思いました!

ちなみに本書は「からっぽ! 10分間瞑想で忙しいココロを楽にする」という本の改訂版らしいのでそちらを持ってますよという人はお気をつけください。

ということで今を大事に生きるために役にたつマインドフルネスの教科書みたいな本でした!

以上!さいなら!

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